歌の作り方に就て(二) 福田義正


(前略)一体に燕麦とか憂鬱とかのやうな音読の文字は強く響くから、次のやうに前後に強い言葉を据えて均衡を保つことが大切であると思ふ。

(中略)

 勇敢を好み悲哀を愛してたアイヌよアイヌ今何處にゐる

(中略)

 これらの歌はよくリズムが整調されてゐて一読ピンとくるではないか。

(後略)


※自働道話 第2巻2号(昭和3年2月1日発行)より。