手紙 キーワード歌集
『医文学』大正15年9月1日号
お手紙を出さねばならぬと気にしつゝ豆の畑で草取してゐる。
東京から手紙が来るとあの頃が思出すなりなつかしさよ。
『自働道話』大正15年12月号
干瓢を贈ってくれた東京の
友に文かく雨のつれゞゝ
『コタン』「日記」昭和2年8月4日
先生の深きお情身に沁みて
疲れも癒えぬ今日のお手紙
『小樽新聞』昭和3年4月8日
一升めし食へる男になったよと漁場のたよりを友に知らせる
『コタン』「日記」昭和3年12月28日
何か知ら嬉しいたより来る様だ
我が家めざして配達が来る
『コタン』「私の短歌」昭和5年5月
恩師から慰められて涙ぐみ そのまゝ拝む今日のお便り
葉書きさへ買ふ金なくて本意ならず ご無沙汰をする俺の貧しさ