積丹半島歌壇の現状   高橋白楊


新短歌時代 第2巻第1号

(前略)

 最後に余市に移ると、ここまた口語歌萬歳の旺盛ぶりである。そして最近ます/\盛んになつて来たのは争はれぬ事実で、次々と輩出される新人のみを見ても充分認め得られるであらふ。この余市にとつて大きな存在は何んと言つても大柿よしえ君である事実、大柿君の出現以来余市に於ける口語歌は急速度に普及して来たといつてもいゝ位である。

(中略)又極く最近、惑星的に出現した違星北斗君も、その将来を期待するに足るべき人と思ふ。殊に、民族的自覚の上から発せられた痛烈な叫びは、必ずや吾々に何物かを示して呉れるであらう。

(後略)


新短歌時代 第2巻第1号(昭和3年1月)