大男涙を落す記(北海道歌人と会見の記 福田義正


(前略)

 余市にアイヌの違星北斗君がゐる。彼の歌の力強い其内生命に驚嘆したのであつたが、親しく会つて見て、果して彼は普通駈出しの歌人でないことを知つた。私は彼を敬慕する。彼は必ずや何か偉大な事を成し遂げる人物に相違ないと私は思ふ彼の将来を見たい

(後略)


※(昭和二年十一月四日稿了)の記載あり。

※新短歌時代 創刊号(昭和2年12月号)