「発行人より」  西川光次郎

自働道話 昭和四年三月 一七九号


(前略)
△私が先年北海道巡遊の折り、知合となり、爾来交り浅さからざりし違星北斗君は、去る一月二十六日午前九時、三十歳を一期として長逝された。君は詩人肌の、極めて純な心の持主でした。天もし君に今十年、齢をかさば、アイヌ族の為めに、気を吐く、大著世に出でたらんに。
あゝ惜しいことをしました。
(後略)


※95年版『コタン』「くさのかぜ」より