(前略) △私が先年北海道巡遊の折り、知合となり、爾来交り浅さからざりし違星北斗君は、去る一月二十六日午前九時、三十歳を一期として長逝された。君は詩人肌の、極めて純な心の持主でした。天もし君に今十年、齢をかさば、アイヌ族の為めに、気を吐く、大著世に出でたらんに。 あゝ惜しいことをしました。 (後略)
※95年版『コタン』「くさのかぜ」より